新暦では11月14日
旧暦の10月10日は
『とおかんや』(十日夜)!
8月の十五夜,9月の十三夜と
この10月の十日夜の月を
「三月見」「三の月」といいます。
お月見が目的ではなく
稲の収穫を感謝し
翌年の豊穣を祈る風習のことです。
*お月見をする地域もあります。
関東・甲信越を
中心とした地域での呼び名です。
長野県などではこの日を
『案山子上げ』
『案山子の年取り』と呼び
東北地方をはじめとした広い地域では
この日を
『大根の年取り』
『大根の年越し』といいます。
埼玉県には
「トーカンヤ、トーカンヤ、
朝そばきりに昼団子、
ヨーメシ食ったらひっぱたけ」
(秩父地方)
「トーカンヤ、トーカンヤ、
十日の(または“イノコの”)
ぼた餅生でもいいから
十(とう)食いたい」
(入間地方、川越市周辺)
こんな歌を歌いながら
子どもたちが
固く束ねたわらを手に持ち
力いっぱい地面をたたいて
庭先を回ったそうです。
これもれっきとした農耕行事で
「田の神様が田から上がり
山や天に帰る日」
との伝承がある日です。
西日本に多く伝わる
『亥の子の日』と同じ意味合いです。
わら鉄砲で地面をたたくのは
農作物の敵である
モグラやネズミなどの害獣を駆除し
五穀豊穣(ほうじょう)を願う
まじないとしての
意味合いからだそうです。
長野県の『案山子上げ』は
当日の晩に田から持ち帰った案山子と
農業道具を家の土間などに飾って
餅やソバを供えるなど
案山子を田の神に見立てて
祀る風習があります。
東北地方の
『大根の年取り』
『大根の年越し』では
この日は大根畑に入ってはいけない
『畑へ入って
大根の割れる音を聞くと死ぬ』
との怖い伝承もあります。
他にもたくさんの伝承があり
地域によってかなりの風習の
違いがありますが
稲刈りが終わっているこの時期
その年の収穫に感謝し
来年の豊穣を願う気持ちは一緒です。
最後までお読みくださり
ありがとうございます。
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